この度行われた2017年度第1回の実用英検で、中学1年生が素晴らしい結果を残してくれました。
この生徒は入塾前に2回 (2016年度)、3級を受験していますが残念な結果に終わっています。そこで去年の年末にお母さんと一緒にカウンセリングのために来塾しました。当時は小学6年生であり、勉強以外にスポーツを頑張っている礼儀正しい生徒という印象でした。
CSEスコアは「G3 -1」なのであと一歩です。ただし大問1 (語彙) のスコアが不十分なのと、リスニングやディクテーションを含めた音声トレーニングを普段行なっていないこと、中学卒業レベルの文法学習も必要なことから、冬の受験 (2016年度第3回)は勧めずに、2017年度第1回を見据えて学習するよう提案しました。具体的には、当塾での学習は3月開始とし、それまでに自宅で『PASS単』を進めておくよう指示しました。
3級は2017年度から出題形式に変更があり、「ライティング」が課されるようになりました。本人やお母さんはこのことに不安を抱いているようで、当初はライティングのない (ただし整序問題はある) 2016年度第3回を受験した方がいいのではないかとのことでした。しかしいくつかの理由を説明し、考えを改めていただくようアドバイスしました。
ライティングについては、2016年度から2級ですでに出題されています。去年2級を受験した当塾の生徒 (中学・高校生) は全て1次・2次をストレートで合格していますが、彼ら・彼女らは皆ライティングで高得点を得ています。もちろん、リーディングやリスニング等全てのパートで得点が伸びているのですが、ライティングでは全ての生徒が合格者の平均を大きく上回るスコアを出しています。
現行のCSEスコアでは、ライティングはリーディングやリスニングと同じ配分 (3級の場合はR:550, L:550, W:550) です。したがって、リーディングやリスニングの学習を続けつつも、ライティングで高得点を得ることが、確実に合格するための一番の近道になり得るのです。しかし同時に、大人を含めた多くの日本人受験者はライティングに苦手意識を持っているため、対策段階で適切なライティング指導を受けておくことがとても重要になります。
さて、本生徒の場合、授業開始 (2017年3月) 時点での英検一次バンドは「G3 -1」でしたが、今回受験した一次試験の結果はどうだったか。
「G3 +10」
驚きました。一気に「11段階」アップです。CSE上の合格基準は「1103」でしたが、それをはるかに超え、準2級の合格基準である「1322」も超えてしまいました。さらにライティングは満点「W:550」でした。まさにGood Job! です。
ちなみに、2016年度第2回で2級に合格した中学2年生も、「G2 -1」から「G2 +10」へと「11段階」アップし、準1級の合格基準を超えて合格しています。
英検は結果がはっきりわかるので、英語学習のモチベーショインになります。ただしいつも言っていることですが、大事なのは合格後です。英検という「大会」が終わった後の生活でその人の語学に対する姿勢がわかります。
今回の生徒の場合、準2級受験を視野に入れつつも、夏休み中はGraded Readersの読書で「英語生活」を堪能してもらうと考えています。