新年に入り,共通テストが終わり,高校3年生は一般入試の受験に向けて最後の追い込みをかけているところです.昨年は嬉しいことに,珍しく文系志望が多かったのですが,今年は例年通り,理科系志望の割合が高いのが特報です.
理科系志望の割合が一貫して高いという傾向は,13年前に富山で当塾を開講するに当たり,全く予想していなかったことであり,正直驚いています.文系と理系とでは世の中に対する関心や視点が異なる部分があり,私自身,試行錯誤を繰り返しながら指導を進めてきたというのが本音です.
また,同じ理科系であっても,性別によって進路先が多少異なるようです.これまでの進学先(学部)で見てみると,男女ともに医学部進学者が中心であることに変わりはありませんが,加えて,男子は工学部や理工学部,女子は薬学部や歯学部と,ある程度まで傾向の違いが見て取れます.
さて,今回は,まさに「ザ・日本のエンジニア」を地でいく「EMC」君から連絡をいただきました.進学先は同志社大学(理工学部)です.「EMC」君は高校時代の約3年間当塾で学びました.昆虫や生物が好きと本人は言っていたのですが,大学では電気・機械系を学びたいとのことでした.
先生,ご無沙汰していますが,お元気ですか.「EMC」です.私の経験や学びが,理科系を志望する現役生のお役に立てることを願っています.
1.所属学部(学科)
大学では理工学部(電気工学科)に所属しています. 私が受験生だった頃はコロナが流行っていました。受験のために遠出をするのは避けたいと思ったこともあり,近場で受験できる大学、中でも特に評判が良かった同志社大学(理工学部)を受験しました。電気工学科を選んだ理由は、将来的に働いてみたいと思っているインフインフラ事業に一番関係がありそうだと思ったからです。
2.キャンパス・学生の印象
私が所属している「京田辺キャンパス」は、多くの人が同志社大学をイメージする今出川キャンパスとは異なり、緑豊かな田舎の山の中にあります。周辺にオシャレな商業施設などは全くありませんが、四季に応じて色が変わるキャンパスはとても美しく、環境が穏やかなため,学生たちはのびのびとキャンパス・ライフを送っています。 大学に入って思ったのは,学生と一口に言っても,いろいろなタイプの人がいるということです。各自の出身地が多岐にわたり,高校とは比較にならないほど多様な学生が集まるため、これまで出会ったことのないタイプの人がたくさんいます。このような人たちと交流を深めていくことで、多くの気づきがあり,人として一皮剥けた気がします。
3.英語の授業
同志社大学の理工学部では、1年次に必修科目として英語が割り振られています。クラスは入学後に受験するCASECの試験の点数に応じて3つのレベルのクラスに分けられて講義が行われます。自分は一番上の[High Intermediate]というクラスでした。運用能力の観点から見ると,このクラスは学生間の差が大きく、私のような簡単な日常会話だけならこなせる人と、帰国子女など,英語を母国語レベルで扱う人が混在していました。 講義形式はテキストの読み合わせを行った後、グループに分かれてディスカッションを行うというものでした。高校時代に英語で討論する授業があまりなかったので,最初はスムーズにできませんでしたが、回数を重ねるうちに慣れてきて,ある程度は英語で中身のある議論ができるようになったと思います。 また,2年生以上では、留学を含む様々なカリキュラムが用意されており、私は理系のための英語によるプレゼンの講義[Academic English for Science]を受講しました。授業では,最初に簡単な実験を行った後、スライドを用いたプレゼンを行い,学生同士で互いに評価を行います。プレゼン内容よりも,いかに表現できたかということが重視されており、これまでに「どのように人に伝えるか」に重点を置いた授業を受けたことがなったため、とても新鮮に感じました。
4.英検
大学入学後は受験していません。ただし問題には目を通しています。大学院の受験に必要なので、最近はTOEICの勉強をしています。 英語は,大学での学び,そして今後のキャリアや人生において,ぜひ生かしていきたいと思います.今は,普段の生活の中で,英語で書かれた記事や論文、新聞を読んだり、BBCやCNNなどを聴いたりしています。英語に抵抗がなく様々な媒体から情報を得られるので、大いに役立っていると実感しています。インプット中心の学びになっているので、今後はもっとアウトプットする機会を増やしたいと思っています。
5.卒業後の進路
将来の予定ですが,大学院に進学し,電力工学について研究を続けようと思っています。
6.サークル活動
3年生の夏頃まで「鉄道同好会」というサークルに所属していました。週末や長期休みに鉄道に乗っていろいろな場所を回りました。また、学園祭ではジオラマの展示や鉄道に関する物販の販売などを行いました。青春18切符を使ってJR山陰本線(京都-下関)を3日ほどかけて鈍行列車でゆっくり走破したのが一番の思い出です。
いや,なかなか充実した大学生活を送っているようですね.英語に関しては,理科系の学部でも,学生のモチベーションに応じ,かなりハイレベルな授業まで受講できるようです.これは入試問題を見てもわかることであり,マークシート以外に文字数指定の記述問題が課されるなど,理科系においても日本語・英語両方で言葉の運用能力が重視される時代になってきたということなのでしょう.
「EMC」君は,令和の時代において,なつかしい「昭和の雰囲気」が漂う好青年です.派手さはなくとも実直で,自分の中に強いこだわりを持っているような男です.最近は,同じ理科系でも,AIなどIT系の人材がもてはやされる風潮がありますが,地震や台風など天災が多い日本においてはインフラの重要性は言うまでもありません.きっと彼のようなエンジニアが,日々,見えないところで人々の生活を支えているのだと思います.
「鉄道サークル」に所属しているということですから,英語の運用能力をさらに高めることで,将来は海外で活躍するチャンスもあるでしょう.日本の高速鉄道技術は世界でトップに位置しています.英国や米国などではすでに,日本の技術支援により鉄道網が整備されているようです.そのうち,海外の現場で活躍する姿が見られるかもしれませんね.健闘を祈ります!














