TOEICを指導していると、よく聞かれます。
「どうすればスコアが上りますか?」とか、「来月までにスコアを上げたいんですが?!」など。
最近では、多くの企業でTOEICがそれこそ知能テストのように扱われる傾向にあるので、社員も必死ということでしょう。
彼らの目的は、早く目標スコアをクリアして本来の業務に専念したいということであり、至極まっとうな要求でもあります。
それに、日本人はどうしても点数にこだわりますがら、社内で点数が良いと、周りから一目置かれることにもなります。
このようなビジネスパーソンの場合は、目標スコアをクリアするまでは短期戦で集中し、クリアした後はTOECのことはいったん忘れて、
英字新聞やペーパーバック(KindleでもOK)を読む習慣を付けたり、リスニングのスクリプトを実際に使ったりして、英語を楽しむ方向にシフトしてほしいと思います。
中には、900点を取らないと気が済まないと考えている方もいらっしゃいますが、その場合も、半年なり1年なりといった期限を設けて取り組む、TOEICの問題をひたすら解き続けるといった味気のないトレーニングを避けるなど、配慮が必要です。また、1年掛けて英語をブラッシュアップさせる場合、TOEICの問題以外に、やはり英字新聞やペーパーバックの多読を盛り込むことをお勧めします。
大人になれば、時間は貴重な資産であり、しかもそれが有限であることに気付きます。スコアアップは大切ですが、限られた時間の中、自分の精神や知性を深めてくれるような英文に触れることも大切だと思いますがいかがでしょうか。つまり、英語を単なるツールと割り切らないスタンスもありだということです。それに、そもそも、ネイティブスピーカーは日本人ほどTOEICのスコアを気にしていないことを知っておくのも良いかもしれません。