当塾在籍の生徒(富山市)による米国滞在記:2023年夏.

富山市在住の中学生・高校生による米国滞在記

今年の夏は,当塾在籍の生徒3名(富山市在住)が米国西海岸に滞在しました.内訳は中学1年生が1名,高校2年生が2名です.全員が楽しく過ごせたようで,帰国後に英語で報告してくれました.以下はその内容の紹介です.

1. KYさん

KYさんは現在中学1年生です.
実は彼女は幼稚園の年長時代から当塾で学んでおり,一番の古株生徒でもあります.
今回は米国西海岸に約1ヶ月間ホームステイしました.
以下は,彼女が米国滞在中に記録した日記の一部です.

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7/21/Fri:

My dream has come true!
Today, I landed on America after ten-hour flight from Tokyo.
With no jet lag, I’m very excited to meet my host family.
They are all very kind and nice people.

8/4/Fri:

Today, we went to a big shopping mall and had a lunch together.
I tried some pizza and a strawberry cheesecake.
They were all very big and delicious!
At night, we enjoyed singing songs with Karaoke together.
I played the violin, too.
It was fun!

8/12/Sat:

Today, I had a big surprise!
We visited an amusement park named “Knott’s”.
I enjoyed riding a lot of attractions with my host brothers and sisters.
We are all excited and exhausted.
I want to come again soon !
Thank you.

2. RAさん

RAさんは現在高校2年生です.
学校が募集した海外研修でSan Franciscoに滞在しました.

I had a great “ten days stay” in San Francisco.
Many American people welcomed us with their hospitality and generosity.

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Please allow me to talk about my host family first.
Jim, my host father, retired from his job 5 years ago after working at Apple surrounded by many “high-caliber” people. It was a good experience for me to talk about a lot of things with him.
Also he took me some interesting places such as “Fisherman’s Wharf” and “Pickleball”.

I was also impressed by U.C Berkeley, one of the most prestigious universities in the U.S.
The campus is so beautiful under the blue sky, and surprisingly, the total area of the school is ten times larger than that of Tokyo Disney land! With some students taking a nap on the lawn, it presents a very peaceful atmosphere.

I wanted to stay there forever because everything was fresh for me. I found that respecting people around you (e.g., your friends and family members) is the most important thing to live your life happily. Every American I met was friendly and positive for enjoying their own life. By saying something positive, you can make both people and yourself happy. I think this is “the thing” I learned from my short stay in America.

I know that my experience reflects only a small part of this country because I’ve already learned a lot from my teacher at Across. He often says, “The deeper you learn, the more you get to know about this wonderful country filled with ever-changing dynamism and diversity.”

Staying in the U.S gave me a lot of things and taught me how to live in a difficult situation.
While studying English in Toyama, I’m thinking that I will be back in the U.S in the near future.
Thank you.

3. KNさん

RAさんと一緒に,学校が募集した海外研修に参加しました.
彼女も米国滞在は今回が初めてです.

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This is my first time to visit a foreign country.
I’m lucky because I was able to broaden my perspectives not only by meeting nice people but also by experiencing cultural differences between Japan and the U.S.

Particularly, I was very impressed to see how American people greet their friends.
For example, my host mother welcomes people with a big hug and kisses!

I was little nervous about staying abroad for a long time, but going to the United States has changed my mind.
So far, although I’m still not sure which college to choose, I’ve begun to think that studying abroad would be nice.
Thank you.

OBによる大学紹介-2:津田塾大学(学芸学部:国際関係学科)

OBによる大学紹介,第2弾は「U.K」さんです.「U.K」さんは現在,津田塾大学・国際関係学科2年生として,充実した日々を送っていらっしゃいます.では,始めましょう.

Q1. こんにちは.お名前をどうぞ.

お久しぶりです.「U.K」です.

Q2. 在籍大学と学部・学科について教えてください.

津田塾大学,学芸学部国際関係学科 2年生です.

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Q3. 津田塾大学の志望理由を教えてください.

以前から自分の興味関心がある学部系統であり,英語教育に力を入れつつ,世界を視野に学べる点に魅力を感じたからです.また,創立者の津田梅子先生をはじめ,卒業生の社会での活躍を知り,この大学で学ぶことに決めました.

Q4. 津田塾大学に入学後の印象はどうですか.

総合政策学科の人は千駄ヶ谷キャンパス,それ以外の学科の人は小平キャンパスとなります.私の通っている小平キャンパスは,良い意味で東京であることを忘れさせてくれる自然豊かで落ち着いた雰囲気のキャンパスだと感じます.

津田塾大学の学生は何事にも一生懸命な人が多い印象です.また,少人数であるため学生同士が密に関わることができます.一方で,人との距離感も適度にあるため,時には一人で読書したり一息ついたりと,それぞれが自分のライフスタイルを確立して大学生活を送っているように思います.

Q5.英検準1級を取得なさっていますが,取得時期や対策の際に心がけたことを教えてください.

準1級は昨年取得しました.対策の際は,リスニング力の強化に重点的を置きました.特に,リスニング・スクリプトを何度も繰り返し聴いたりシャドーイングしたりする時間を確保しました.また,AEAで教わったとおり,読解の際に気になった単語や内容はその場ですぐに調べるように心がけました.本番での緊張を想定し,普段から試験と同じ形式で取り組み,慣れるようにしました.

Q6.英語・英検をどのように生かしていますか.例えば英検を取得することが何らかのメリットになっていたり,大学での学びに活かすことができていますか.さらには自主的な学びにつながっていますか.

津田塾大学では英検が入試や授業に活用されることは特にありません.しかし,高校時代にAEAで英検その他,良質な教材を使って英文を精読・筆写することで蓄えた知識や感覚は,大学入学後に原書を読んだりニュースを聴いたりする際に生きていると感じます.高校時代にこのような自分の価値観の基礎を築くことができ,感謝しています.

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Q7.大学での英語授業の印象はどうでしょうか.学生のモチベーションや担当教員の意識,使用教材や授業の進め方について教えてください.

英語の必修科目では,英語の四技能を養いながら,それらを統合的に使って学びを深める授業が多岐にわたり用意されています.例えば,リーディングでは精読重視の授業もあれば,多読重視の授業もあります.多読重視の授業では,週に1冊のペースで数多くある原書から自分の好きな本を読み,英語でプレゼンテーションします.また,発音と聴き取りの授業では,CNNニュースやYouTubeコンテンツを活用して自然な英語の速度に慣れたり,自分の発音を録音してシャドーイングしたりします.大変な部分もありますが,その分やりがいと成長を感じられます.

Q8. 異文化交流はあるのでしょうか.外国人の教員や留学生との交流,留学の有無について教えてください.

「チャット・ルーム」を昼休みに利用できます.参加するとドイツ,ロシア,中国など様々な国の方と気軽に話すことができます.英語でのコミュニケーションだけでなく,他の外国語でも話すチャンスがあり,とても素晴らしいシステムだと感じています.

「ライティング・センター」では,アカデミックな文章や手紙から,留学や就職で必要な志望書まで,あらゆる文章の相談に応じてくれます.英文ライティングの相談に行くと,ネイティブの先生が1対1で応対し,一緒に考えてくださるため,外国人教師とお話ししながらライティング力を養うことができます.

津田塾大学は「4ターム制」で,必修科目がない第2タームと夏休みの計約2ヶ月半は「ギャップ・ターム」となっています.この期間を利用し,学生は学外での学びに大いに活用しています.たとえば,1-2ヶ月留学に行く人もいますし,休学して1年間の長期留学に行く人もいます.海外の大学と連携した津田塾大学の学生が参加できるオリジナル・プログラムが数多くあるため,手厚いフォローの中,安心して留学できる環境が整っていると思います.

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Q9. 仕事上のキャリアや展望等,将来の予定は決めていらっしゃいますか.

自分の将来については模索段階です.AEAや大学の内外で学んだことを自分の中に落とし込み,また東京で様々な人と交流したり講演会に足を運んだりしながら,たくさんの人から刺激をもらい,自分で納得のいくキャリアを見つけたいと思います.

10. 最後に,後輩・受験生に向けて,当塾の授業で役立ったことがあれば教えてください.

AEAの授業で触れた様々な英文や先生との対話から,自分の頭で考えるという本質的なことを学びました.このことが,英語力はもちろん,今の自分の考え方にも役立っていると感じます.皆さんもAEAで世界に目を向けて充実した時間を送ってください!

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「U.K」さんは高校時代の3年間,当塾で学びました.

当初から大好きな英語を生かした大学・学部に進学したいという希望を持っており,津田塾大学・国際関係学科という伝統ある大学・学科に入学したことを私自身,大変うれしく思っています.大学での素晴らしい仲間との出会いは,一生の宝物になることでしょう.

少子化が加速する中,最近は女子学生の大規模大学・共学志望が高まっています.背景には,大学側のしたたかな女子学生獲得戦略があるのですが,当塾では以前から少人数のリベラル・アーツ系大学が持つ長所を生徒に伝えています.教員や学生同士の距離が近く,幅広い分野を柔軟に学べる津田塾大学のカリキュラムは,「学業を優先し真面目に学びたい学生」には理想的な環境です.

さらに,昔から「英語の津田塾」と呼ばれているとおり,津田塾の英語カリキュラムは,国内の大学英語教育においてはほぼ完成形に近いのではないかと思います.また「ギャップ・ターム」も面白いですね.学生と大学側との信頼関係があってこそ成り立つシステムであり,このような,真面目な学生にこそ適度な「自由」を与えるべきという教育方針には大いに共感します.

「U.K」さんは,この「ギャップ・ターム」をどのように過ごすのでしょうか.今度聞いてみようと思います.

高校主催の米国研修に参加している高校生からの便り.

現在,当塾在籍の高校生2名が,高校主催の米国研修に参加しています.

滞在先はSan Franciscoです.

さっそく,その内の1名からメールがありました.

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滞在中の様子が長文の英文で詳細に書かれているのですが(普段のライティング指導でもこれくらい書いてくれると嬉しい),一言で要約すると「帰りたくない!」ということのようです(笑).

San Franciscoは,産業・学術面ではSilicon Valleyに代表される情報知能の集積地であり,文化面では戦後米国におけるリベラル・ムーブメントの中心舞台です.

長年UNIXに親しんでいる古参のIT Geekからすると,地方の高校生がいきなり海を超えてUC Berkelyに足を踏み入れるなど考えられないことであり,本人たちも,自分たちがどれほど恵まれた経験をしているのか理解していないと思います.帰国したらたっぷり話を聞かせてもらう予定です.

仕事を退職し,次のステージへ向けてカナダへの留学を実現した元医療従事者の女性からの便り.

当塾は,高校生が主体の英語塾です.富山という土地柄もあり,生徒のほとんどが国内の大学に進学します.ただし少数ですが,海外の大学に進学する生徒がいるほか,紹介者経由に限り,英検合格や留学を目指す社会人の受講者も受け入れています.

今回は,コロナ禍の中,忙しい日々を過ごした元医療従事者の女性が,人生の新たなステージを求めてカナダへと旅立ちました.彼女は留学前に約半年,当塾で集中トレーニングを受講しています.そのような彼女から,渡加後すぐにメールがありましたので紹介します.

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(Aisaさん:向かって左端の女性)

こんにちは,Aisaです!

バンクーバーに来て2週間が経ち,
先程1週目の学校を終えて,ちょうどバスで帰ってる所です.

学校には6月下旬から通っていますが,
毎日が楽しく,講師やクラスメイトにも恵まれて,
やはりトライアルしてこの学校を選んでよかったと思っています!

今はビギナークラスに所属しています.
生徒の内訳は,日本人5人(20代が多いけど65歳の人も!)ベルギー2人(75歳の老夫婦)台湾1人,(20代)
韓国1人,(30代)スイス2人,(20代)メキシコ1人(30代)の計12人です.今週は日本人2人が卒業なので来週からは10人になります.
なるべく少人数になるようにクラスが組まれていて,
全部で12クラス位あります.

この学校は毎週,週初めに入学することができるため
受講者の入れ替わりが激しいのですが,いろんな国の生徒がいて
多文化に触れることができ,毎日楽しいです!

放課後にはアクティビティがあり,
今回はロッキーマウンテンに行っていました.
(私は今週入ったので応募間に合わず.
アクティビティは,他のクラスの生徒も合同なので
ハイレベルクラスの人達と一緒に楽しむことができます!

授業中のやりとりは,結構聴き取ることができます.
私の発言もほとんど伝わっているようです.
でも,たまにアクセント部分を指摘されます(相変わらず:笑)

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先生からも留学前に指摘されていたとおり,日本人は声が小さく,
授業でも周りから聞き返されてることが多いと感じます.
しかし,伝わることが多くなると自信もつき,
沢山発言するようになりました!
なので,留学前に徹底して行ったAEAでの発声トレーニングが
とても身になっているなと痛感しています!!

誰も恥ずかしがらずに発言しますし,
英語が間違っていても気にしない環境・雰囲気なので,
何も心配せずに積極的に応えるようにしています!

今週は,文法で「受け身」を学習しました!
英語で文法を習うので,verbとかnounとか
その都度,辞書で意味を調べています(涙).
でも,先生の授業で学習した内容なので,
帰宅後は日本から持参した中学校のテキストを見ながら復習しています!

街がきれいで,いい人が多い印象です.
学校がバンクーバーのダウンタウンに位置していることもあり,
留学生が多く,街を歩いていると,日本語が聞こえることもあります.

先週はずっと雨が降り続き,日中も気温が18度前後でしたが,
今週はずっと晴れてており,25度位まで上がってきました.
ただし,日差しが強くて寒暖差が大きいこともあり,
朝の通学ではパーカーを着用し,帰りは半袖のみといった具合です.

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(Aisaさん:向かって中央の女性)

日本の夏は猛暑でしょうから,
先生も体調に気をつけて頑張ってください!

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北米の西海岸は梅雨がないんですよね.毎日湿度の高い環境下で生活している人間にとっては,うらやましい限りです.カナダは訪れたことはありませんが,いろいろ話を聞くにつれ,人気の留学先である理由がわかります.

Aisaさんはまだお若いので,今回の留学を機に,様々な人との出会いも含め,人生の選択肢が大きく広がると思います.今後に期待しているので,実りある留学生活となるよう,応援しています.

OBによる大学紹介を掲載します.

当塾では毎年,生徒が自らの意志に基づいて大学・学部に進学しています.一部の教育現場の進路指導とは異なり,一方的な旧い価値観を強要することはありません.これは,進学先の選定にあたっては,まずは生徒自身の意志と行動を優先すべきであり,周囲の大人が上から目線で過度に干渉すべきではないと考えるからです.

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その代わり,生徒には,志望学部の教育内容から教員の研究業績,英検上位級保有者の優遇措置から具体的な受験内容まで,まずは自分で調べるよう助言しています.こちらからアドバイスするのはその後です.願書の作成や出願手続きも親任せにせず自分で行います.保護者の側も,成人年齢の引き下げに伴い,今や大学受験は名実ともに,大人になるための最初の関門になったということを理解しておく必要があります.

ちなみに,生徒には「大学は地球上から選べ」と伝えています(ミネルバ大学のようなオンラインでも大いに結構).保守的な土地柄もあり,富山の高校生には,最終的に国内の大学に進学することになっても,選択の過程では常に「視野を広く持つ」ことを繰り返し伝えています.これは今の時代,スマホ1台あればいくらでも可能です.

高校生の多くはすでにスマホを所有していますが,普段彼らを見ていると,ネットで検索するのは,アニメや漫画以外には「お気に入りのタレントや歌手」が多い印象です.先日も「Podcastだと無料で英語のコンテンツが視聴できる」と伝えたところ,帰ってきた返事は「Podcastって何ですか?」...もったいないですね.

VOA Learning English Podcast

現役生に確認すると,学校主導の大学見学を除き,OBから直接話を聞いたりする機会も少なく(やむを得ないとはいえ,話を聴く大学に偏りがあることも一因),選択に際して狭い世間のイメージやブランドに依存している印象も拭えません.

そこで,現役大学生による生の声を届けることで,少しでも受験生の参考にして欲しいと考え,今回,連載形式でインタビューを実施することにしました.現在,順次卒業生に確認を取っている最中です.準備ができ次第,掲載します.しばらくお待ちください.

2023年始動.今年も「自分の頭で考えるとはどういうことか」を考えていきましょう.

あけましておめでとうございます.
本年もよろしくお願いいたします.

当塾では昨日(1/4, Wed)から授業を開始しました.
みなさん,元気な様子で安心しました.
受験を控えている生徒の多くは,ほぼどこにも出かけず受験勉強に専念していたようです.

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さて,毎年,当塾では生徒毎に,どのように1年間を過ごしたいか,あるいは学びたいか,確認しています.当然,生徒毎に考え方や目標は異なります.英検に合格したいとか,模擬試験で点数を上げたいとか,様々だと思います.

高校生が中心ということもあり,何点か重要なことは必ず伝えるようにしています.そのうちの一つは「自分の頭で考える」ということです.普段生徒と話をしていると,自分の言葉で言っているように見えても,よく聞いてみると必ずしもそうとは思えないことがあります.

進路等,急いで決める必要はありません.ただし,SNSの情報ばかりに頼らず,書店に足を運ぶ等,自分で動いて良質な知識を吸収しましょう.

学校の課題(作業)で疲れている人こそ,自分で動きましょう.感じられる疲労の質が違ってくると思います.プリントやドリルを終わらせたら,良質な英文を音読しましょう.気になった英文や単語を辞書で調べ,静かに例文を筆写し,書きためておきましょう.「偏差値や点数」以上の「価値」が得られると思います.

2022年の授業を無事終了しました.

本日,2022年の授業を無事終了しました.
それにしても今年は大変忙しい年でした.
忙しいのは毎年同じなのですが,年を追う毎に忙しくなっている印象です.

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本当はもう少しブログ更新の頻度を上げたいと思っているのですが,授業優先のためなかなか時間がとれません.当塾は,もともと在塾生の紹介で問い合わせをいただくケースが多いということもあり,SNSはどうしても後回しになってしまいます.

前回のブログでも触れましたが,今年の高校3年生は全員が国内の大学への進学を希望しています.志望学部も法学部から工学部,医学部までさまざまです.割合としては理科系が多く,「理高文低」という印象です.富山の高校ではクラスの割合も理系が多いとのことですから,これが普通なのかもしれません.

ただし普段生徒と接していると,歴史,特に近現代史に関する知識が欠如しているのが気になります.これは由々しきことで,特に「歴史総合」という新しい教科が設置されたことを考えると,保護者の皆様は,この科目が学校現場で適切に教えられているのか,きちんと確認なさることをお勧めします.

当塾に在籍している高校1年生の多くは「1年近く学校で授業を受けたが,近現代史についてはほとんど何も学んでいない」と言います.そこで彼らには,今後半年程度の時間をかけて,「歴史総合」のノートづくりを進めるよう指示しました.海外経験のある方なら即座に同意していただけると思いますが,自国の歴史も説明できないようでは海外で信頼を得ることはできません.将来,留学を考えている高校生の皆さんは,「君は日本人なのに,自分の国のことも知らないのか」と言われないよう,今から気をつけましょう.

さて,なぜか英語以外の科目のことに話が逸れてしまいましたが,今後も当塾では志の高い(偏差値ではない)高校生の皆さんを応援します.来年も楽しく授業を進めていきましょう.

与えられたプリントやドリルをこなすことだけが大学入試対策ではありません.

11月に入り,高校3年生にとっては共通テストから始まる大学入試が目前に迫っていると感じられることでしょう.

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さて,当塾では通常授業と同様,「共通テスト」対策,過去問対策共に個人指導で行います.ブログで述べることはできませんが,「共通テスト」については,リーディング・リスニング共に,出題者の意図から各設問の傾向・解答方法まで細かく指導します(例:「リスニング第6問Bの出題方式には,可視化されていない出題者の意図が見て取れる」).

コロナ禍が続いたこともあり,当塾ではここ二年ほどは三年生のほぼすべてが国内の大学への進学を希望しています.個人的には少し残念に思いますが,この傾向はしばらく続くと予想しています.

ただしその場合でも,生徒には常に「Think Globally, Act Locally」の精神を伝えています.普段彼らは,平日以外に土日まで含めた多くの時間を,学校の補習や模擬試験に費やしており,書店でじっくり本棚を眺める余裕すら失っている状況です(奪われているとも言えるでしょう).そこで当塾では,「毎月最低1回は書店に足を運び,自分で本(新書など)を買う」ことを課題としています.授業では,毎月末,それら自分が読んだ本の記録やメモを元に「口頭で説明」する時間を設けています.雑談の合間に確認するだけですが,これだけでも「英検」や「大学入学後のプレゼン」に向けた準備につながります.

残された時間はわずかですが,すべきことははっきりしています.自信を持って進めていきましょう.

実用英検準1級:高校3年生がダブル合格

当塾に在籍する高校3年生二名が,英検準1級にそろって合格しました.おめでとうございます.

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内訳としては,一名が従来型の試験,残り一名がS-CBTでの合格となりました.S-CBTについては,パソコンを使用するため試験方式に対する事前の予習・準備が必要ですが,試験当日は特に緊張することなく終えることができたようです.

二人とも大学入試の準備と並行しながらの受験でしたが,普段からモチベーションが高く,いずれかの段階で合格するだろうとは思っていました.

ちなみに,一人(男子)は法学部を経て弁護士,もう一人(女子)は医学部を経て医師になりたいとの希望を持っています.男子の方は私と同じく武道とモータースポーツ好き(本人は4輪,私は二輪)で,今年は鈴鹿のF1を観に行きたいと余裕の表情.女子の方は運動部に所属し,涼しい表情で上位の成績を達成している文武両道の生徒です.

いずれの生徒も,中学入学時から当塾で学んでいますが,一つ一つ確実に目標を達成していく姿を見るのは,やはりうれしいものです.

ちなみに,準1級を目指している,または合格している生徒は,さらに難易度の高い英文を精読します.学校指定のドリル(入試の過去問中心)とは異なり,英検1級の英文に加えて,「英文の質が良く,人間について熟考するきっかけを与えてくれるテキスト」を厳選します.

『「精読」していますか?』

今後は,大学受験に向けて集中していく時期ですが,英検での目標達成の喜びを糧に,頑張ってくれるだろうと確信しています.

「精読」していますか?

英語指導者(プラス通訳・翻訳者)の肩書きを得て約30年になります.
その間,学生時代と卒業後は主に首都圏で,ここ10年くらいは富山で指導しています.

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首都圏では,海外への留学を希望する高校生も一定数いましたが,富山では,土地柄の影響か,国内志向がとても強いと感じます.高校生が中心ですが,保護者の希望もあり小学生から指導を開始することもあります.

また,時代ごとに,大学が求める英語力も,大きく変化してきたように思います.細かく見れば,大学ごとに個別入試が行われる日本では,入試問題に各大学の傾向(出題者の思い)が色濃く表れています.

受験生にしてみれば,入試は原則1回きりの試験です.多くの生徒にとっては合格するかどうか(のみ)が大切であり,出題される英文に出題者の思いや苦悩を見いだすことはまれと言ってよいでしょう.

入試問題の観点から見れば,やはり時代の影響を受けながら,あるいは先取りしながら,特に旧『センター試験』や『共通テスト』に見られるように,今の形に落ち着いているという印象です.

私が受験生だった1980年代は,参考書の定番と言えば,『英文標準問題精講』や『和文英訳の修行』でした.しかし何よりも「英語の音声」に魅力を感じていた私にとって,テキストの定番は『アメリカ口語教本』でした(今でも授業で使用します).また,ジャパンタイムス等の英字新聞を買って読んだり(格闘したり),英文を暗唱する以外に,ギターを弾いたり,洋楽を聴きまくったりしていました.

英文を読んでいてわからないことがあると,1週間悩み続けるということもありました.しかし今では,このような学習スタイルは完全に過去のものとなってしまいました.

『共通テスト』では,英文以外にイラストや図表があり,何よりも素早く「情報を読み取る」能力が求められます.また,電子マネーや環境問題等,時代や国の政策と歩調を合わせるかのような「教育的」な側面が垣間見えます.

細かく見れば,特に「数量表現」や「事実・意見」の区別等,きちんと準備しておくべき事項は存在します.しかし総じて,『共通テスト』に向けての対策は,(基本的な読解力があることが前提ですが)短期記憶力を鍛えることと,「情報処理に長けた」頭脳を身につけるということになるだろうと思います.

今の時代,『英文標準問題精講』を自ら手に取るような高校生は皆無に近いと思いますが,当塾では,準1級レベルの生徒に対しては,ほんの少しですが,「人の良心が感じられるような,ぬくもりのある英文」を読んでもらうようにしています.

この点だけは,時代が変わっても譲れないと,最近は確信するに至りました.

今期取り上げる英文は以下の通りです.

  1. Why I Write (George Orwell).
  2. The Conquest of Happiness (Bertrand Russel).
  3. What is Enlightenment? (Immanuel Kant).

頑張りましょう!